株式会社Synspective 新井元行様 (2012年博士卒)

December 17, 2019

現在の所属と肩書

株式会社Synspective 代表取締役 CEO

卒業(修了)した学部(研究科)・学科(専攻)・年

2012年 東京大学 大学院技術経営戦略学 博士取得

現在の事業について簡単に教えてください

衛星データ解析によるソリューションの提供、小型合成開口レーダ(SAR)人工衛星の開発・運用事業

起業のアイデアに至るまでのエピソードを簡単に教えてください

これまで持続可能な開発を目的とした開発途上国や新興国での多くのプロジェクトに携わってきました。そのプロジェクトの計画策定や成果を定量評価することができないことがフラストレーションでした。衛星データを利用し解析することで、プロジェクトの実効性を上げることができ、いわゆるDigital Transformation(DX)、Data Driven Developmentという形で経済発展を支えるインフラに成り得るのではないかと考えました。

 また、過去にバングラデシュ、サウジアラビア、タンザニアなどの途上国でみた、データと人の関わり方も影響しています。教育を受けた若い世代が親に代わって、帳簿をつけて先を見据えた店舗経営を行っていたケースがありました。データを使ってマネジメントすることで効率的なオペレーションができ、その日暮らしから、1ヶ月後、1年後へと考える時間軸が伸びる。データの理解があれば、人の生活が変わるということを実感しました。

共同創業者とどのように出会い、なぜ共同創業をすることになったのかを教えてください

当時、内閣府の「ImPACTプログラム」のプロジェクトマネージャーだった慶應大学白坂教授が、このプロジェクトの成果である小型SAR衛星の事業化のための会社立ち上げを検討していた。その社長をやってくれる人として、ビジネスが分かり、技術に造詣がある、スピード感ある人材を探していた。そこで、自分に白羽の矢がたった。

起業前や起業後で参考になった/今も参考にしている書籍・情報源・記事などがあれば教えてください

1) one piece

2) 雄気堂々

3) 龍馬が行く

将来の東大卒業生起業家に向けて、応援のメッセージをお願いします

新しい事業を創る時に役立つノウハウは、新しい事業を創る中でしか身につきません。 また多くのノウハウを取得するには一人では無理なので、仲間と一緒にやる必要があります。

そして、失敗はつきものですし、体力は衰えていきます。そういった時間軸では、失敗リスクは大きくなると考えています。

だから起業は、信頼できる仲間と早く取りかかったほうが良いと思っています!是非挑戦してみてください。

プロフィール

米系コンサルティングファームにて、 5年間で15を超えるグローバル企業の新事業/技術戦略策定、企業統治・内部統制強化などに従事。その後、東京大学での開発途上国の経済成長に寄与するエネルギーシステム構築の研究を経て、サウジアラビア、バングラデシュ、ラオス、カンボジア、ケニア、タンザニア、そして日本の被災地等のエネルギー、水・衛生、農業、リサイクルにおける社会課題を解決するプロジェクトに参画。衛星からの新たな情報によるイノベーションで持続可能な未来を作ることを目指し、2018年に株式会社Synspectiveを創業。


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