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エネルギー領域 課題選定トラック

エネルギー領域 課題選定トラック

FoundX では、社会課題や産業課題に向き合う起業アイデアを公開しています。一方で、実際には次のような状態で止まる方も少なくありません。
  • 何に取り組むべきか、しっかり調べきれていない
  • 気になる案はあるが、どれを選ぶべきか決め切れない
  • 面白いと思う案はいくつかあるが、自分が深める理由までは言えない
  • 興味はあるが、本命候補を整理しないまま時間が過ぎてしまっている
課題選定トラックは、こうした「関心はあるが、まだ決め切れていない」段階にある方のための少人数の場です。複数の課題候補を比較しながら、当面まず深掘りする本命候補を1つ定め、なぜそれを選ぶのかを言語化することを目指します。事業計画を完成させる場ではなく、深掘りの出発点を作ります。
📅
期間
5/14, 5/21, 5/28 (木) 19:00–20:30
🧭
ワークロード
週5〜8時間程度
💻
フォーマット
オンライン
締め切り
5/12(火) 23:59

概要

このトラックは、エネルギー領域での起業に関心があり、取り組んでみたい課題候補が複数あるものの、どれをまず深掘りするかをまだ決め切れていない方に向けたものです。エネルギー領域に関する課題候補リストを入口に、参加者が気になる候補を広く見たうえで、週1回・全3回のセッションと宿題を通じて、まず深掘りする課題候補を選びます。
課題候補リストは、海外のクリーンエネルギー商用化資料や、日本のGX・エネルギー政策、研究開発動向を踏まえて整理したもので、将来的に大きな事業や産業転換につながりうるテーマを中心に構成しています。
参加者は、このリストを見ながら、以下のような問いを考えていきます。
  • 自分が深掘りしたい課題候補はどれか
  • その課題は、誰にとって切実な課題なのか
  • なぜ今、その課題が重要になっているのか
  • その課題は、大きな会社や産業になりうるのか
最終的には、深掘りする課題候補を 1 〜 2 つ定めます。

このトラックで目指すこと

プログラム終了時には、次の状態を目指します。
  • 本命として深掘りする課題候補が1つある
  • なぜその課題候補を選んだのかを、自分なりに納得できている
  • その課題候補について、次に何を調べるべきかが見えている
ここで重要なのは、最初から「正しい課題」を選び切ることではありません。むしろ、起業に向けた探索を始めるために、まず深掘りする出発点を定めることを重視します。
起業に向けて市場や課題、解決策を深く掘り下げていくためには、出発点となる課題候補を一度定める必要があります。どの課題を深掘りするかが決まらないままだと、関心はあっても、具体的な調査や検証に進みにくくなります。
もちろん、最初に定めた課題候補が、そのまま最終的な事業テーマになるとは限りません。市場の難しさ、技術の難しさ、顧客の実態、既存プレイヤーの動きなどを調べる中で、課題の捉え方や解決策、場合によっては取り組む領域自体を見直すこともあります。ただし、まず何かを仮置きして深掘りしなければ、そうした見直しやピボットもできません。

このトラックでやること・やらないこと

やること

  • エネルギー領域の大きな課題候補を広く見る
  • 複数の課題候補を比較する
  • 市場・政策・技術・顧客・自分との接点を軽く調べる
  • 既存プレイヤーや代替手段を確認する
  • 本命として深掘りする課題候補を選ぶ

やらないこと

  • 事業計画を完成させること
  • 解決策やビジネスモデルを詳細に作り込むこと
  • 一から自由にアイデアを発想すること
  • ピッチ資料を完成させること
  • その課題が必ず事業化できると結論づけること
このプログラムの目的は、まず取り組む課題を仮置きし、深掘りの出発点を作ることです。そのため、終了時点で事業案が完成している必要はありません。むしろ、終了時点では「この課題候補をまず深掘りしてみる」と納得して言える状態を目指します。

対象となる方

このプログラムは、次のような方を想定しています。
  • エネルギー領域に関心がある
  • 起業の課題として気になる候補がいくつかある
  • ただし、どれをまず深めるかはまだ決め切れていない
  • 1 ~ 2 年以内の起業を真剣に考えている
  • スモールビジネスではなく、ユニコーン・デカコーン級の会社を目指したい
  • 大きな社会課題・産業課題に取り組みたい
  • 自分がやりたいことだけでなく、社会に求められている大きな課題から考えたい
  • 技術や市場について、自分で調べ、専門家に話を聞きに行く意思がある
現時点で具体的な解決策や研究シーズがなくても応募可能です。むしろ、大きな課題に取り組みたいが、まだ本命の課題候補を決め切れていない方を対象にしています。
一方で、「起業に少し興味がある」「エネルギー領域を軽く知りたい」という方向けではありません。直近での起業を前提として、難しい挑戦に向き合う意思がある方を想定しています。

進め方

候補数やることタイミング
40 件程度課題候補リスト全体を眺める
15 件ほど気になる候補を直感ベースで選ぶ第 1 回まで
10 件比較する候補に整理する第 1 回
4 件市場・政策・技術・自分との接点から比較する第 2 回
1 〜 2 件まず深掘りする本命候補を定める第 3 回
本トラックは、グループでの 週 1 回 × 3 回の対話と、それまでの宿題を中心に進めます。
各回では、参加者が持っている複数の課題候補について、比較・整理・壁打ちを行います。参加者が複数いる場合には、少人数で実施し、他の参加者との対話を通じて、自分だけでは気づきにくい比較軸や論点を整理します。
第 1 回では興味関心ベースで 10 案程度に絞り、第 2 回までの宿題で市場性や自身の相性を踏まえ、第 2 回では候補を比較して 4 案程度に絞ります。第 3 回までの宿題で技術の到達度や競合についても調べ、1 〜 2 案程度にしぼります。
今回のテーマは、参加者間での議論を深めるため、エネルギー領域に限定します。
※プログラム改善のため、実施途中で進め方や内容を一部変更する可能性があります。

具体的な内容(変更の可能性があります)

第 1 回までの宿題 : 候補を広く見る

目的

候補を広く見て、気になるものを拾うこと

やること

課題候補リストを眺め、気になる候補を15〜20個ほど選んでください。
この時点では、詳細な市場調査や技術調査は不要です。以下のような観点で、まずは直感ベースで選んで構いません。
  • 単純に関心がある
  • 社会課題・産業課題として重要そう
  • 大きな会社になりうる余地がありそう
  • 自分の経験や知識と少し接点がありそう
  • まだ詳しくないが、調べてみたい
各候補について、1〜2行で短いコメントをつけてください。
課題候補リスト

第 1 回までに作成するもの

  • 気になる候補リスト 15〜20個 (形式はスプレッドシートでよいです)
  • 項目例:
    • 候補名
    • カテゴリ
    • 気になった理由
    • 関連しそうな社会課題
    • 自分との接点
    • 現時点の関心度:高・中・低

第 1 回 : 候補を 10 個程度に絞る

到達目標

この回の終了時点で、深堀りする候補を 10 個程度に絞れている状態を目指します。

内容

  • 参加者の候補共有
  • 候補の分類や社会課題との接点を確認し、候補を 10 個程度に絞る

第 2 回までの宿題 : 10個の候補を軽く評価する

目的

気になる候補を、関心だけでなく、事業・政策・技術・自分との接点から比較すること。

やること

この段階では、精密な市場規模推計は不要です。資料を 1 〜 2 件確認し、候補を比較できる程度の材料を集めてください。
10 個程度の候補について、以下の観点を ◯・△・× で評価してください。各項目には必ず一言理由を書いてください。
  • 市場・需要が伸びそうか
  • 政策・規制・産業構造の追い風があるか
  • 技術や市場がどの成熟段階にあるか
  • 自分のスキル・経験・ネットワークが活きそうか
  • 最初の探索ができそうか

第 2 回 : 候補を 4 個程度に絞る

到達目標

この回の終了時点で、4 個程度に候補を絞れている状態を目指します。

内容

  • 評価リストの共有
  • 市場性、自分との接点の判断
  • 候補を残す理由・落とす理由の整理
  • 4 つ程度まで絞る

第 3 回までの宿題 : 4 個の候補を深める

目的

4個程度の候補について、既存プレイヤーや技術成熟度、顧客の現状対応を調べ、本命候補を選ぶ材料を作ること。

やること

各候補について以下について簡潔に調べてください
  • 課題はなにか、一言で
  • 顧客は誰か
  • 課題の切実さ
  • 市場・政策・技術の追い風(Why Now)
  • 技術成熟度や商用化の段階
  • 既存プレイヤー・競合
  • 顧客の現状対応・代替手段
  • 未充足ニーズ・空白
  • 資本集約度・実証難易度
  • 自分のスキルやネットワークとの適合
  • 次の 30 〜 60 日で検証する問い

第3回 : 本命候補を決める

到達目標

終了時点で、まず深掘りする課題候補を1〜2個に絞れている状態を目指します。事業案が完成している必要はなく、以下の状態を目指します。
この課題候補をまず深掘りする。
その理由はこれで、次に調べるべき問いはこれである。

内容

  • 調査結果の共有
  • 落とす候補の検討
  • 第 1 ・第 2 候補のアイデアをどれにするかを決める
  • 本命候補を選ぶ理由の整理
  • 保留候補の整理
  • 次の30〜60日で検証すべき問いの確認

開催日時

下記の日程のすべてにご参加いただきます。オンラインで実施予定です。
  • 5 月 14 日(木)19:00〜20:30
  • 5 月 21 日(木)19:00〜20:30
  • 5 月 28 日(木)19:00〜20:30

アイデアリスト

このトラックでは、参加者にエネルギー領域の課題候補リストをお渡しします。 このリストは、DOE Liftoff などの海外のクリーンエネルギー商用化資料、NEDO・経済産業省・CRDS などの日本のGX・エネルギー政策や研究開発動向を踏まえて整理したものです。 以下の観点をもとに、起業テーマとして深掘りしうる課題候補を整理しています。
  • 将来的に大きな事業になりうるか
  • 日本のGX・エネルギー政策との接点があるか
  • グローバルに展開しうる可能性があるか
  • スタートアップが技術・運用・データ・製造・金融・市場設計などで入り込む余地があるか
  • 最初の調査や検証に進める問いが立てられるか
基本的には、まずは、エネルギー領域の課題候補リストから選びます。 以下は、候補に含まれる課題の一例です。
🔋
長期エネルギー貯蔵
再エネの拡大に必要な調整力を、事業化する
🔥
産業熱の脱炭素
工場の熱需要を電化・蓄熱・排熱回収で再設計する
🚚
商用車・物流の電化
充電設備・蓄電池・運行計画を一体で設計する
🏠
分散型電力会社
家庭・店舗の蓄電池、太陽光、EVを束ねて運用する
参考として、Startup Studio Lite で公開している国家課題向けのリストも利用できます。

応募

応募フォーム

次のGoogle Forms からご応募ください。
締切は 2026 年 5 月 12 日(火)です。
申し込みフォームの内容をもとに選考を行い、なるべく早く結果をお伝えします。
トラックの方向性と、皆さんの興味関心や領域が合致するかを中心に確認します。専門知識や経験よりも、大きな課題への興味と意欲を評価します。

応募条件

下記をすべて満たすことが応募条件です。
  • 東京大学の学部・大学院の卒業生、もしくは東京大学に属したことのある研究者であること
  • スモールビジネスではなく、明確にユニコーンやデカコーンの創業を目指していること
  • 「自分たちがやりたいこと・やれること」ではなく、「社会に求められている大きなこと」に取り組みたいこと
  • 起業前であること、もしくは起業していてもエクイティでの資金調達をしていないこと
  • 取り組みたい課題の候補が見つかった場合、卒業後は Studio Program など次の支援プログラムへの参加を前向きに検討できること
  • 社会人経験が 1 年以上あること(アルバイトやインターンの経験は除外)
チームで応募する場合は、リーダーが上記の条件を満たしていることを条件とします。基本的には個人向けのトラックですが、状況によってはチームでの参加も可能です。
技術力や研究シーズの有無は問いません。ビジネスサイドの方でも、テーマや技術に関する調査と行動ができるのであれば応募可能です。

応募上の補足、注意点

  • 本トラックは、スタートアップの中でも特に大きなビジネス創出を目指す方向けのものです。そのため、領域や取り組む課題候補は FoundX から提示するリストを中心に検討します。ご興味やご意向が合わない場合には、別のプログラムをお勧めすることがあります。
  • 現役学生は対象外です。東京大学の学生はアントレプレナー道場の受講をお勧めしています。
  • 学部・大学院の卒業後、就職をしてから1年以内の場合、本ゼミへの参加ではなくまずは現在の職場に慣れることを強くお勧めしています。
  • 応募条件を満たすかどうかは面談にて改めてお伺いします。
  • ベンチャーキャピタリストやスタートアップ支援に関わっている方々や営業目的の方のご参加はお断りする場合があります。

その他

参加継続について

プログラムからの退出は自主的に行えます。途中で参加継続が難しくなった場合は、早めにご相談ください。
また、以下のような場合には、別のプログラムや参加タイミングをご案内することがあります。
  • プログラムの趣旨と大きく異なるテーマに移行した場合
  • エネルギー領域から大きく外れるテーマになった場合
  • 活動時間の確保が難しい場合
  • 行動規範に反する行為が見られた場合
  • プログラムの進行上、継続参加が難しいと判断された場合
退出にあたって、特別なペナルティはありません。

FAQ

東京大学の卒業生や研究者ではないのですが、参加できますか?

いいえ、できません。本プログラムは原則として東京大学の卒業生・研究者個人向けのプログラムとなります。

技術者や研究者ではないのですが、参加できますか?

はい、可能です。ただし、技術や特許などを自分で勉強する必要があります。

技術力や研究シーズが自分にはありません。研究者を紹介してもらえますか?

エンジニアや研究者の直接の紹介は基本的にできませんが、研究者のリストアップはお手伝いするほか、探すお手伝いを行います。また FoundX のプログラムの名前を使うことで、技術者や研究者にアクセスしやすくなる可能性があります。

遠方に住んでいます。オンラインでの参加は可能ですか?

必要な行動量を満たしていただけるのであれば、現在はオンラインでの参加を可能としております。ただし、Founders Program の応募をいただく想定のため、プログラム終了後は東京近辺にお住まいいただく必要が出てきます。こちらについては面談時に確認させていただきます。

Is it possible to participate in the program in English?

Yes, but most participants are Japanese speakers and meetings are conducted in Japanese as well. Also, you should write applications for some of the targeted grants in Japanese.
If you are still interested, please apply.

社内の新規事業のアイデア創出のために参加することはできますか?

いいえ、独立起業の方を対象としています。

チームでの参加はできますか?

基本的には個人での参加を想定しています。ただし、最もコミットする本プログラムのリーダーが本プログラムの参加条件を満たすのであれば、状況によっては参加可能です。ただしチームメンバーは 4 名までとなります。

途中でプログラムから退出するときにペナルティはありますか?

いいえ、特にありません。

参加に費用はかかりますか?

いいえ。プログラムは無償で提供されます。

参加条件に例外はありますか?

過去に東京大学で懲戒解雇等処分の対象になったり、何かしらの理由で強制退学された方はご参加いただけません。また、プログラムの行動規範に反する行為が見られた時や、プログラム責任者の一存でプログラムから退出いただくことがございます。

このプログラムで見つけたアイデアで起業することになった場合、FoundX に何か権利が発生しますか?

いいえ。FoundX 側に権利が発生することはありません。
ただし起業のアイデアの元となっている技術シーズの知財が東京大学やその他の組織に属する場合は、その組織の知財の扱いに従います。

担当スタッフ

冨田佳奈 (Kana TOMITA)
東京大学大学院修了後、企業内研修の法人営業に従事。2019年から東京大学 FoundX にてスタートアップ支援およびアントレプレナーシップ教育に携わる。2023年度から東京大学大学院新領域創成科学研究科の博士課程に在籍。国家資格キャリアコンサルタント。