Sunshiki
Sunshiki 久保田様 (Founders Program)
現在の事業について簡単に教えてください
カギケノリという海藻を用いた飼料で、牛のげっぷに含まれるメタンの削減に取り組む高知大学発のスタートアップです。牛などの反芻動物がげっぷとして排出するメタンは、世界の温室効果ガス排出量の約5%を占めるとされ、CO₂の約28倍という強力な温室効果を持ちます。カギケノリは、飼料にごく少量加えるだけで牛のメタンを大幅に削減できることが世界各地の研究で示されています。一方で、これを低コストで安定的に量産する技術は世界的にも十分に確立されておらず、サンシキは独自の養殖技術と加工技術によって、この量産の壁に挑んでいます。

あなたの起業の道のりはどのようなものでしたか?
もともとはソフトウェアエンジニアで、いつか世界に通用する会社をつくりたいと思っていました。ただ、ソフトウェア単体で世界と勝負するのは難しい、という感覚もありました。 転機は、FoundX に当時あった、Founders Program の前段のようなゼミでした。これに参加していたときに、「海藻」というテーマに出会いました。いま取り組んでいるカギケノリを使った牛の飼料をはじめ、海藻には食用以外に素材としての幅広い用途があること、そして海藻研究の歴史の長い日本に優位性がありそうなことに惹かれたのが始まりでした。

日本では雇用の安定性が非常に高く評価されているように思います。フルタイムの仕事を辞めて起業家になるというのは、大きなリスクと捉えられていたのでしょうか?
それほど大きなリスクとは捉えていませんでした。その考えは今も変わっていません。起業してからは密度の濃い時間を過ごし、新しい経験を次々と積めています。仮にこの会社がなくなったとしても、なんとかやっていけるだろうと思っています(おそらく、そうなったらまた別のアイデアを探して、次の起業をするだろうと思います)。
初期のファウンダーへのアドバイスは何ですか?
ファウンダーの時間の使い方が、会社のかなりの割合を決めるなあと思います。会社にとって本当に重要なこと、そしてその中でも自分がやるべきことに時間を集中し続けることが重要ですが、これを徹底するのは結構難しいなと思っています(面白いこととか、手をつけやすいこともたくさん転がっているので)。
今持っている知識で、もう一度始めることできて、何か異なることをするとしたら何をしますか?
エンジェル投資を受け入れていたと思います。創業初期は資金繰りが厳しく、その影響で研究のスピードが落ちてしまった時期がありました。当時は株式の希薄化を気にしていましたが、いま思えば多少の希薄化は誤差のようなもので、それ以上にスピードを買う判断をすべきだったと感じています。 これは前の質問とも重なりますが、自分がやるべきでないことは、早めに人を雇って任せてしまうべきだったと思います。
FoundX についてのコメントをお願いします
感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました! 実務的な面では、必要な専門家や投資家を繋いでいただいたり、事業の要所で壁打ちに付き合っていただいたりしました。 また、それと同じぐらい大きかったこととしては、場としての FoundX の居心地の良さでした。FoundX の馬田さん、冨田さん、また同じくらいのフェーズにいる起業家たちと日々話せることは、情報を得られるといったこと以上に、精神的なエネルギーをもらえるような感覚がありました。 FoundX 卒のスタートアップとして自分たちがしっかり結果を出し、それによって FoundX に恩返しをしていけたらと思っています。
サンシキ について
サンシキ は、FoundX の Founders Program に 2024 年 4 月から 2026 年 7 月まで在籍しました。
サンシキ に関する情報はオフィシャルウェブサイトをご覧ください。
