Medical Shift

Medical Shift 宮井崇行様・堀琢馬様(Founders Program 2020.01)

October 10, 2020

現在の事業について簡単に教えて下さい。

歯科業界向けに、①労働力マッチング支援と、②矯正の医院選びサポートを行っています。
①は特に歯科衛生士に注目して、スポット/短期から正社員まで幅広い労働力のマッチングを行っています。背景として衛生士の圧倒的な人材不足(新卒の求人倍率21倍)と、その一因としての硬直的な雇用慣習があります。この課題にITを活用しての解決を目指しています。
②は矯正を開始しようと思っている方向けに、治療法や医院選びのサポートを行っています。近年、新技術の登場や美容意識の高まりから、需要・供給の両面が拡大しており、矯正医院選びサポートのニーズは今後大きく成長すると見込まれます。新しいツール(ビデオ通話/LINE)やチャネルを活用して、この領域でのNo.1企業を目指しています。

アーリーステージの起業家へのアドバイスをお願いします。

教科書的ですが、 - ターゲットユーザに積極的にインタビューに行くこと - 仮説検証に必要十分なサービスを作り、素早くPDCAを回すこと の2点は非常に重要だと思います。 (振り返ってみると、ユーザインタビューから多くの発見があったし、仮説検証に十分な質を超えてサービス作り込みがちでした)

日本では、安定した仕事に就くことは特に重要視されているように思います。起業家になることの何を大きなリスクとして捉えますか?

個人的には、起業の経済上/キャリア上のダウンサイドリスクはあまり感じていません(短期的に収入が下がる事は確定的ですが…)。
創業融資などを活用すれば、個人に紐づく借金を負う可能性を低く出来ますし、スキルがあれば2,3年キャリアが中断しても大きなダメージは無いかなと考えています。
ただ、扶養家族がいらっしゃったり、まだ大学生でスキルが無かったり、メンバシップ型の大企業で働いていたりと、個々の状況に応じてリスクの大きさや受容性は異なるので、必要に応じてHedgeすることが肝要かなと思います。

FoundXで起業する利点と欠点を教えて下さい。

利点: - 様々な人を紹介してもらえる: 私達の重要顧客の一人もFoundXで紹介していただいたサポーターからのご縁で知り合いました。その他にも様々な知見を持つ方を紹介してもらえます。 - 起業家同士のコミュニケーションがある: 精神的なものですが、似たような状況で頑張っている人が近くにいるというのは励みになります。
欠点: - ある程度のコミットメントが求められる: 当然ですが、定例MTG等に毎週出席したりFoundX由来のタスクをある程度こなす必要があります。所要時間としては少ないですが、注意を取られるという点で忙しいタイミングでは少し苦しいです。

FoundXの施設で起業を行うことについて、どんな点が良いと思いますか?

無料で、静かな環境でディスプレイ付きで仕事ができるのは、特に初期のスタートアップでは最高に助かりました。

経験の少ない若手起業家へ専門的なアドバイスをお願いします。

偉そうなことは言えないのですが、まず小さくでも仮説をユーザにぶつけに行ってPDCAを回すのが大事だと思います。
想定していなかった課題やニーズ、インサイトが必ず出てくると思います。それをベースに更に改善をして、少ししたら立ち止まってアイデアの良否/今後の方向性を検討する、の繰り返しだと思います。
初期は特に、ユーザや課題についての学習速度を最大化することを目標にしていました。

最後に、FoundXにメッセージをお願いします!

様々な人を紹介してもらえたり、起業家同士で励まし合えたり、オフィスをもらえたりと本当に助かりました。また、馬田さんを中心にスタートアップのTIPSを教えてもらえたのも大きかったです。
起業しても間もない方には是非おすすめします!

Medical Shiftについて

Medical Shiftは、FoundXのファウンダープログラムに選定され、2020年1月から9月まで在籍していました。Medical Shiftに関する情報はオフィシャルウェブサイトをご覧ください。https://www.medicalshift.co.jp